過去のエキシビション

メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション

日本, 日本 2022.01.14 — 2022.03.13
Men's Rings, Collection Yves Gastou

21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3

東京都港区赤坂9-7-6
107-0052 日本

入場無料/予約不要 【開館時間】11:00 - 18:00 ※まん延防止等重点措置期間中の開館時間となります。〈会期中無休〉2022年1月14日(金)- 3月13日(日)

メンズ リング

2022年1月、ジュエリーと宝飾芸術の学校「レコール」は、イヴ・ガストゥ氏が蒐集していた息を呑むほどに見事なメンズ リングのコレクションを展示するエキシビションを開催します。このコレクションは、ジュエリーを女性的なものと結びつけて考えることが一般的な現代の風潮に対して、男性用のリングに特化しているという点で前例がないものです。レコールのエキシビション以外で、これまで一般に公開されたことはありません。 
本展では、17世紀のヴェネツィア共和国の元首(ドージェ)の指輪、1970年代のアメリカでバイカーたちが好んだ指輪、古代エジプトにインスピレーションを受けた指輪、 “メメント・モリ”思想を反映した19世紀の骸骨の指輪などをはじめとする、およそ400点ものリングが一堂に会します。 
リングはそれぞれ、このコレクションの多様性を示す5つのテーマ〈歴史/ゴシック/キリスト教神秘主義/ヴァニタス(空虚)/幅広いコレクション〉に分類され、展示されます。リングひとつひとつが、コレクターとしてのガストゥ氏の嗜好やストーリーを想起させ、まるで彼自身を形作る無数の小さなパーツのように彼のアイデンティティを語ります。本展は、これまで秘密にされてきた隠れ家におけるガストゥ氏の業績を明らかにし、アートに捧げた人生やオブジェへの深い愛を語ることをその目的としています。 

イヴ・ガストゥ(Yves Gastou)

イヴ・ガストゥ氏の名は、1980年代半ばに彼がパリのボナパルト通りに開いたギャラリーが、瞬く間にサンジェルマン・デ・プレ地区を代表する有名スポットとなったことで広く知られるようになります。
ガストゥ氏が所有していたメンズ リングの類稀なるコレクションは、2018年にレコール パリ本校で展示されるまで、その存在は秘密にされていました。そこで本展では、アートディーラーとしてあまりに有名なためにこれまでほぼ知られることのなかった彼の、コレクターとしての一面を明らかにすることを目的としています。ガストゥ氏は30年以上にわたり、トレジャーハンターとしての常道(フリーマーケット、オークション、宝石商や工房の所蔵品など)だけでなく、あちらこちらを旅しながら作品を蒐集し、熱狂的に、執拗なまでに、危険を冒しながらコレクションを作り上げていきました。コレクションされた膨大な数のリングはそれぞれ、彼にとっての美しいもの、実現した夢、魅惑的な謎、具象化された記憶、可能性のかすかな領域のようなものです。このめまいがするほどの蓄積から、ガストゥ氏が美や生命に対して抱く、飽くことのない欲求を見ることができます。言い換えればこのコレクションは、2020年の彼の死によって中断された彼の偉大な業績であると同時に、彼の最後の遺言、彼の究極のクリエーションでもあるのです。 

Yves&Voctor

イヴ・ガストゥ氏と息子のヴィクトール・ガストゥ氏 © Galerie Yves Gastou

レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校によるエキシビション〈メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション〉

オンライントーク

エキシビション期間中の127()に開催されたオンライントーク「メンズ リング」に続き、2022224()にもオンライントークを開催予定です。

メンズジュエリー ~象徴と徽章~
今でこそ女性用のジュエリーの影に隠れていますが、メンズジュエリーは長い間、至極当たり前のものとして着用されていました。メンズジュエリーは単なる装飾品ではなく、社会的また文化的な印であり、権力を誇示する道具であり、コミュニケーションツール、もちろんファッションアクセサリーでもあり、象徴的な機能と装飾的な機能を兼ね備えていました。
歴史の中でメンズジュエリーが果たしてきた、こうした重要な役割を改めて認識していきましょう。

このオンライントークは、パリにあるレコール ジュエリーと宝飾芸術の学校からライブ配信されます。 

講師
レオナール・プイ
(美術史家、レコール講師、研究者)
ジスラン・オークルマンヌ(美術史家、アンティークジュエリー専門家、「レコール」カンファレンス プロジェクト マネージャー)

トークスケジュール・言語
2月24日(木)午後6時(日本時間)
英語(日本語同時通訳付き)詳しく見る