マリー・アントワネットの影の立役者、メルシー=アルジャントー

<オンライントーク>
Mercy-Argenteau, in the shadow of Marie-Antoinette

Portrait of Marie-Anoinette, attributed to Martin van Meytens, circa 1787-1788, Schönbrunn Palace, Vienna, Austria

参加無料/ご予約登録制

マリー・アントワネット(1755-1793年)の側に仕え、オーストリア外交官として活躍したメルシー=アルジャントー伯爵フロリモン=クロード(1727-1794年)をご存知ですか。未来の国王ルイ16世とマリー・アントワネットの結婚を取りもった大使の彼は、王妃の側近を務めていました。この地位により、メルシー=アルジャントーはフランス宮廷の栄枯盛衰をその目で目撃しています。

1766年にパリ駐在の神聖ローマ帝国大使に任命されたメルシー=アルジャントー伯爵は、グラン・ブールヴァール地区の個人邸宅に転居し、そこに自身の名を冠しました。歴史的建造物として認定されているこの18世紀の建物に、ジュエリーと宝飾芸術の学校「レコール」が、パリでの第二のキャンパスを構えました。マリー・アントワネットの物語と密接に結びついたメルシー=アルジャントーの物語を学ぶうえで、ここより適した場所があるでしょうか。
 
メルシー=アルジャントー伯爵は、女帝マリア・テレジアに娘マリー・アントワネットの日常を報告していましたが、自身のことを彼女のメンターともみなしており、自分が愛好する音楽を紹介したりしています。マリー・アントワネットの評判が貶められると、大使だった彼は最前列に立ちました。その例が、歴史上で最も信じがたい詐欺行為に数えられる「首飾り事件」です。1791年、王妃のマリー・アントワネットが投獄されると、彼女は忠実な外交官であったメルシー=アルジャントーに、ダイヤモンドが入ったケースを託しました。

2月29日のトークは、特権的な立場において旧体制を目撃した彼のキャリアを知るチャンスです。奮ってご参加ください。  

装飾芸術を専門とする美術史家でありレコールの教師でもあるポール・パラディと、美術史学博士、レコール研究教員であるレオナール・プイと共にお届けします。

このオンライントークは、パリにあるジュエリーと宝飾芸術の学校「レコール」から配信されます。

トークスケジュール・言語
2月29日(木)午後8時(日本時間)
英語(日本語、広東語、北京語の同時通訳付き)

写真:マリー・アントワネットの肖像、マルティン・ファン・マイテンス作、1787-1788年頃、シェーンブルン宮殿(ウィーン)、オーストリア